狭いということ。

狭い日本そんなに急いで何処へ行く。
mikumoさんのブログに触発されて。
 
まず庭とは。
ってのは、過去ログがあるのでソレを参照していただいて
大名庭園」などと銘打っているのに大名庭園に詳しいという訳ではない(笑)
というのも、庭を造るとき、必ず「制約」されるから。
広大な敷地、膨大な材料、そして無尽蔵の資金。
通常ありえない状況。
しかし「大名庭園」というのはまさにソレ。
とても綺麗で荘厳。
価値のある庭園達。
時の大名達が、こぞって金と時間と労力を競った副産物。
と、思ってしまう(笑)
嫌いでは無い。
名園といわれる日本三大庭園もすべてソレ。
が、やはり「粋」ではないような気がする。
「制約」があるからこそ、職人の腕の見せ所だと思う。
庭を造る際、気にする点は幾つもある。
誰が見るのか、何処から見るのか、いつ見頃なのか、どんな植木を入れたいのか、どんな石をおきたいのか、風土、謂れ、土壌、方角、などなど。
依頼主の要望・希望、植木屋の主張。
それらを「制約」の中で造っていく。
しかし当然ながら全部を入れ込む事は出来ないことが多い。
だから表現したい事を1つに絞り込む。
たとえそこが1畳しかなくても、表現したい事がしっかりとしている庭は、とても「粋」である。
もし、そこに植えるなら、花の咲く植木がいい。
小さくたった1本の植木でも、そこから季節が分かる。
たった1畳のスペースに「変化」をもたらす。
それを望まないなら石を置く。
一抱えくらいの石と、一回り小さい石。
砂利を敷き、流れをつくる。
「不変」が出来上がる。
石で「変化」を表現することもできる。
地元茨城を代表する石、「つくば石」。
これは「ガマ肌」といって、ゴツゴツしている。
茶色を帯びたその石は、長い年月を経て、雨風により色が深みを増し、苔がついて緑がかる。
豪華絢爛に飾るなら、花と紅葉の両方をみられる植木も良い。
大ぶりの花をつけるものも好し。
群馬の色石も派手で使いやすい。
地味で深いものなら下草を多様するのもまた一興。
そこに踏み入る道を造るも良し、あえて造らないのも渋い。
実用性を求めるなら、灯篭を置く。
微かな灯りが足元を程よく照らし、行く先を案内してくれる。
強い灯りは粋では無い。
茶室(管理人室・笑)があるなら水を歩かせ、蹲(つくばい)などを造る。
蹲こそ狭いところで生きてくるもの。
箱庭、坪庭、盆栽。
これらは狭いからこそ生まれたもの。
京都の庭は「うなぎの寝床」のようなところが多い。
長細い場所にだって庭はできます。
其処で何を表現したいか。
1つ芯が通っていてうまく表現ができたときに、「庭」は出来上がる。
と、思っています(笑)
そんな庭がつくれたら、また写真でも載せます。
 
まぁ、上記の「広大な敷地、膨大な材料、そして無尽蔵の資金」ってのも、一度はやってみたいですけどね(笑)
夢です。
その日までに腕を磨かねば。
 
日々精進。
 
かずあき