サクラとウメとモモ。

先日の日記に面白い質問がきていたので、ここで改めて。
finkさんも参加の方向で(笑)
 
まず、上記の3本。
サクラ、ウメ、モモ。
確かに、似ている。
それは当たり前の話で、いずれもバラ科の植物。
バラがそうであるように、交配などし易い所為か、とても種類の多い分野。
では見分け方など、試みてみます。
もちろん、個人的なものなので、間違いの指摘や好意的な意見はドンと受付けます(笑)
まずサクラとウメ。
サクラといってもこれまた種類があるので、一般的に良く見る染井吉野を取り上げます。
これの区別がつかないと話にならない。
幹。
サクラは横に筋が入るのに対して、ウメは縦に割れる。
サクラは良く見ると木肌に光沢があるのに対して、ウメはゴツゴツしている。
サクラ切る馬鹿ウメ切らぬ馬鹿と言われるように、切ったあとにもその差がでる。
サクラは腐れ止めの施工をしないと、大きな切り口は腐食してしまい、小枝も出にくい。
のに対し、ウメは切ればそこから若くて強い枝がでてくる。
1年の伸びも大きい。
1年前の枝にはトゲのような小さな枝がある。
うまく文章で伝わらない(笑)
何より、開花の時期。
ウメが2月頃咲いてしまうのに対して、サクラはご存知の通り開花は今頃。
花の多い年にウメはよく実をつけるが、以前ここでも書いた通り、染井吉野は実をつけない。
職人な噺のソメイヨシノのDNAを参照していただければ、幸いです。
など、見た目にも時期的にもサクラとウメは同じバラ科でも大きく違うという事を下手糞な文章からご理解頂きたい(笑)
続いてサクラとモモ。
これがなかなか厄介。
正直finkさんに言われるまで無意識だったので、この文面から説明できるものなのかと。
悩んだ(笑)
さてどう説明しようか。
何故ならどちらも枝垂れ物がある。
花の時期も多少のズレはあるものの、重なっている。
とはいえ確実に開花の時期は違う。
関東に住んでいるので、地域によっては多少御語弊もあると思うが。
咲き分け(同じ枝に違う色の花が咲く事)が多いのもモモ。
個人的には同じバラ科でもウメに近いのではないかと思う。
切ったあとの枝の出方や樹冠(全体の形)が似ている。
幹もウメに近い。
しかしウメよりも割れが少ない感じ。
少し優しい感じ。
こんな違いしか書けません(笑)
樹冠が柔らかい感じ。
しかしながらこの樹冠って大切なんです。
近くで葉を見たり幹を見たりってのも大切ですが、植木全体の姿を見るってのが意外とできない。
そしていくら花の時期が重なっているとはいえ多少のズレがあるのは確か。
細かい視点からの観察ももちろん必要ですが、全体をつかむ感覚や季節感から植木を把握するという事も大切。
つまり植木に興味を持ってよく観察し、接してみることが一番の近道かと思います。
まず、サクラとウメの見分け方を身につけてからモモを比較してみると良いかと。
改めて文章にしてみると、自分が如何に感覚にたよっているかという事が露呈してしまいました。
お恥ずかしい話です。
今一度、この植木達の違いについて勉強しなおしてきます。
ですので、またこのテーマについて日記を書くチャンスを頂きたく(笑)
 
余談ですが、少しマニアックな話を。
サワラとヒノキの違い。
これはウメとモモよりも難しい。
しかしこの2本には決定的な違いが。
これは「観察」で分かる。
葉の裏にある白い気孔線。
ヒノキはYの形。サワラはXの形。
樹冠もサワラの方が柔らかく、樹頭も丸い。
尤も木材にすれば大工の方がその違いには詳しいでしょうが。
 
サツキなんかに至っては、専門家がいますしね。
主に盆栽での。
その種類などは盆栽家には敵いません。
植木屋が主につかうツツジ類は10種類を少し超える程度ではないでしょうか。
難しいもんです。
 
切る、育てる、移動する。
1年中植木と接して感覚で覚えていく事がとても多いんだと改めて思いました。
どこが違うんだと聞かれて初めて気付きました。
まぁ目の前に植木があればもう少し簡潔に説明できるとは思いますが。
区別については研究している人の方がもっと詳しく説明できるかもしれません。
ここまで書いてきて、自分の勉強の足りなさを知りました。
自分で分かっていても、素人の方に説明できなければ意味が無い。
いずれまた、勉強の成果をここで披露したいと思います。
それまで、暫しの猶予を(笑)
披露するつもりが露呈してしまったという、恥ずかしい話。
まだまだ足りない。
 
日々精進。
 
かずあき