竹垣

こんなやつ↓

 
これは建仁寺垣といってとてもポピュラーなもの。
その名の通り、京都にある建仁寺というお寺の竹垣。

建仁寺

京都、川端通りと八坂通りに面する開創1202年(建仁二年)の由緒正しいお寺。
当時の年号からつけられた建仁寺の開祖は源頼家
臨済宗建仁寺派大本山。開山は栄西禅師。
山号は東山(とうざん)。
創建当時は天台・密教・禅の三宗兼学でしたが、現在は純粋な臨済宗の道場。
http://www.kenninji.jp/
竹垣はお寺の名前が付いているものが多い。
有名な処では、金閣寺垣というものがある。
コレ↓

 
やはり金閣寺特有の竹垣。
 
寺の名前を冠しているモノばかりではなく、四ツ目垣や竹穂垣など見た目から名前の付いているものもある。
これは主に目隠しといってあまり大っぴらには見せたくないものを隠す為に使われたり仕切りの為に使われたりしている。
やはり全景が見えてしまうよりも、多少隠して回り込まなければ見えないような庭の方が粋である。
と、思っている(笑)
一口に竹垣といっても多種多様で面白い。
それぞれに特徴があり、使い方もそういった意味で難しい。
そして造り方もいろいろで、また難しい。
最近では竹屋さんで割竹を購入できるが、昔は竹を切り出し、自分で割り使っていた。
植木屋の使う縄の縛り方は特殊だが、竹垣を造るときに用いるそれは一層複雑。
飾り縛りといって見た目を重視している。
だから縛り方を覚えても、締められるようになるまで時間がかかる。
なかなか難しい。
これほど苦労して造っても永久に其処にある訳ではない。
材料は竹である。
雨風と歳月によってそれは次第に老化していく。
いずれは造り直さなければいけないんです。
まぁ、それが侘びと寂び。
これぞ庭。
 

そして現在・・・

こんなもの登場↓

 
これ、永久品です(笑)
何せ材料はプラスチックとアルミ。
プラスチックの竹の中にアルミ筒の芯が通った新しい竹(笑)
何処で取れるのでしょう。
何度か使ったことありますが、どうやら名古屋の方から来ている様子。
縄もシュロ縄の代わりにナイロンで出来た見た目同じような縄。
それも芯に針金のようなものが通っている。
 
パーフェクト。
 
朽ちるという言葉を全く無視。
しかも種類も豊富。
現在ある竹垣を全てカバーしている。
加工も簡単で長さも注文できる。
形も然ることながら、表面の竹もバリエーションに長けている。
唐竹、黒竹、青竹なんでも御座れ。
侘びと寂びは全く無い。皆無。
しかぁし!!
耐久性と使いまわしに重点を置くとこれ以上のものは無い。
最近コレにしてくれというお客さんも増えている。
掃除は出来るし、交換の心配も無い。
便利なもんです。
 
造り直す手間を考えると・・・
と、考えた人も多いかと思いますがそうは問屋が卸さない。
結構値段張ります。
高い。
安くちゃ問屋も卸せない。
材料そのものもそこそこする上に、運搬がある。
何せ名古屋に生える竹ですから(笑)
 
一長一短。
侘び寂びを取れば手間がかかり、耐久性を取れば無粋になる。
これはお客さん次第です。
どちらが良いというのは無いと思います。
どっち付かずな意見ですみません(笑)
〆の言葉も見付かりません(爆)
只コレを書きたくて、以前から温めていました。
もっとまとまってから書けばよかった・・・。
己を知れ、と自責の念。
拙い長文、お付き合い感謝致します。
日々精進。
 
かずあき