秋の夜長に。

始めたばかりなのでジツは書きたくてしょうがないだけです。
まぁ、幸いにして秋は夜がながいので少し長めに書いてみようと思います。
職業は前日の日記のタイトルにもあるように植木屋です。
苗木屋さんではなく、造園やら植木の手入れやら。
27歳の職人です。もちろん男。
植木ってのはなかなか難しいもんです。
生き物を対象にしている職業の方はみんなそうだとは思いますが、
なかなか自分の思うようにはいってはくれない。
それをどうにかするのが職人の仕事なのですが。
かれこれ高校を卒業したての18歳のガキの頃から10年近く植木を相手にしているが、まだまだ勉強中。
何年もかけて手を入れて、自分の思い描いた理想の型にしていきます。
枝は上に向かいたがるのでシュロ縄というシュロの樹皮からできた縄で下に引く。
枝つけという作業です。
枝は多すぎず少なすぎず、この勘どころはやはり経験。
何十年、何百年さきを見越して重ならないように作っていくのが基本です。
樹によって多少の違いはありますが大半の植木はこうして作っていきます。
松の木なんかは枝が少ない方が個人的には好きです。
手入れが大変な樹木の代表ですね、松は。
ただ、樹木は何も言わないのでまだ楽かもしれません。
介護の職業についた友人の話を聞くと、とても大変らしいです。
樹木はなんの文句も言わずに枯れるだけですから。
理想の型になるように、枯らさないように日々精進。
縄文杉にみられるように植木にとって環境さえ良ければそれこそ何千年も行き続けるものですから。
昔から松の木一本にかかる費用は妾ひとり囲うくらいにお金がかかると言うそうです。
広大な敷地に生きる縄文杉ならともかく、決められた場所に収めて置くにはそれなりにお金もかかる。
依頼主との折り合いと理想の葛藤に悩まされながらの仕事も勉強のうちなのでしょうか(笑)
いつか日本三大庭園のような庭を造ってみたいものです。
近いうちに名木などの画像も載せる予定ですので、植木や庭もたまに気をとめて眺めてみては如何でしょうか。
かずあき